RENTAL VIDEO MAN

KDR(勝手にドラマ論)を追求して・・・・

MYアオハルムービースター

一人の力自慢の不良に目を付けられ、いじめられていた中学三年生。

嫌な思いしかないなか、ほぼ毎日のように塾に通い、有名私立大学の付属高校へ

補欠合格。入学したら部活動をする気力もなく、帰宅部で家に帰っては部屋に

閉じこもってサッカーゲームをやったり漫画を読んだりする平凡な毎日。

サッカーゲームは日本代表でワールドカップで優勝するまでやり込んだ。

当時はまだドーハの悲劇が起きる前で日本はワールドカップに出場したことが

なかった。高校は後に言語化されるスクールカーストのランクで言うと、最下層では

ないものの、下から2番目といった感じで体育会系の部活動で汗を流すトップランク

同級生をただ羨ましく見ていた。当時よく読んでいた漫画は「寄生獣」「サンクチュア

リ」「ボーダー」で使命感や信念を持ちながら躍動する主人公が好きだった。

平凡で面白味のない日々だったが、土曜日の夜から朝方にかけて放送されている深夜

映画を二本見るのが楽しみであった。放送されている映画のほとんどがB級映画で

あったが、たまに知名度のある映画も放送されていた。もうだいぶ経ってしまったので

あまり覚えていないのだがサモ・ハン・キンポーとユン・ピョウが出演していた「上海

エキスプレス」と「恋のスクランブル」をよく覚えている。前者はジャッキー・チェン

が出演していないため深夜の放送になったのかなとも思ったが内容はとても面白かっ

た。後者はのちに自分の高校生活の憧れのムービースターであるアンドリュー・マッカ

ーシーを初めて見た記念すべき映画となった。「恋のスクランブル」を簡単に紹介す

ると親友の母親と大人の関係になってしまう話である。親友役がロブ・ロウで友人役で

ジョン・キューザックも出演している。今でも全く理由がわからないのだがなぜか

好きな俳優となり、出演している映画をほぼ高校生の時にレンタルして借りてみて

いた。今、思うと私の高校のアオハルはアンドリュー・マッカーシーだったのだと

思う。正確には、青春映画やコメディーに出ているアンドリュー・マッカーシーだと

思う。何故なら深夜に放送していた「恋のスクランブル」は久しぶりに主演だった

巨匠ジョン・フランケンハイマーの「イヤー・オブ・ザ・ガン」の公開を記念して放映

されていたもので、正直「イヤー・オブ・ザ・ガン」を見たけどあまり好きにはなれ

なかったが「セント・エルモス・ファイヤー」「プリティ・イン・ピンク」「レス・

ザン・ゼロ」「マネキン」「カンザス」は何回も見た。

「レス・ザン・ゼロ」に出ていたロバート・ダウニーJRがまさか後に「アイアン

マン」であれだけの大スターになるとは思わなかったし、同じく出演していた金髪で

髪の毛がフサフサであったジェームズ・スペイダーが後に「ブラックリスト」で

坊主頭で人気になる気配もなかった。「カンザス」でヒロイン役であった

レスリーホープが「24」のジャック・バウアーの別居中の妻テリー役で出演していた

時もどこかで「カンザス」強いてはアンドリューを思いだしていたのかもしれない。

今では、アンドリュー・マッカーシーが好きだったことが言えるものの当時は恥ず

かしい面があったのと回りで知っている人がいなかったので誰にも話していなかった。

あの時に一緒に話すことができた人がいたら面白ったかもしれない、でも今だって

その時の各々のアオハルムービースターについて話し合ったら楽しいかもしれない。

 

RENTAL VIDEO MAN

最寄り駅の近くにあったTSUTAYAが閉店した。

NETFLIX、U-NEXT、Amazon Prime、Disney+といった配信サービスが人気のなか

わざわざDVDを借りて映画や海外ドラマを観る人は減少し、本や雑誌も販売して

いた大きな店舗も閉店、跡地には現在ビルが建設中である。

新型コロナウィルスの影響で配信サービスの加入者が増加する一方で寂しく閉店と

なるTSUTAYAの店舗。振り返れば、金曜日や休日にTSUTAYAに行くことが楽しみで

DVDを借りなくても単館上映されていた新作映画をただ眺めるのが好きだった。

今はNETFLIX、U-NEXT、Amazon Prime、Disney+、WOWWOWに加入しており、

今後配信予定の映画や海外ドラマの情報を見るのは相変わらず楽しみではあるが、

その頃のようにワクワクすることはもうなくなくなってしまった。

あのワクワクした気持ちは何だったのか?複数の配信サービスに加入し、視聴できる

作品数は膨大にあるのに、見たいと思う作品が全くない時がある。

ただ単に年齢を重ねて興味のある作品がなくなってしまったのだろうか。

高校三年生で映画好きの友達ができてから、映画館でバイトをした大学生時代から

今の会社へ就職して20年以上経った今、拙い記憶を辿りつつ、そしてここまで培って

きた勝手なドラマ論(略してKDR)をもとに振り返ってみたい。